加養浩幸の生い立ち(その1)
私が加養先生に出会ったのは、今から23年前、私が小学校4年生、加養先生が6年生の時でありました。誰もが「天才」と言ってはばからない加養先生、一体今までどのような生い立ちを経て現在のようになったのか、その生い立ちをここで明らかにしたいと思います。
加養先生が音楽と出会ったのは小学校3年生の時であります。当時大網の駅前商店街でパン屋(ハニードール)につとめていたお母さんを訪ねて、加養少年は学校の帰りにそのハニードールに寄ったのでありました。その同じ商店街にあったレコード屋さんでレコードを買いたいとせがむ加養少年。その少年に母は「歌謡曲なんて買っちゃだめよ。」と言いつつ、一枚のレコードを買ったのであります。それがなんとベートーベン交響曲第7番でありました。その第7番を聴いた加養少年はいたく感動したのです。そしてここからが凡人と違います。
少年は「どんな仕組みでこんな曲ができているのだろう。」と疑問を抱き、東金まで自転車でスコアを買いに行ったのです。誰に譜面を教わったこともないのに、です。そして聴くだけでは飽きたらず、「自分ならこういう解釈で」とスコアに赤ペンを入れていたのです。繰り返しますが、ピアノも習ったことのない小学校3年生です。
こうして加養少年はクラッシク音楽へ足を踏み入れたのです。
- 目次: 音楽監督の部屋
- 次: 加養浩幸の生い立ち(その2)